「暗い過去の共有」には意味がないどころか、デメリットが大きい【HSP繊細さん】
つい同調して、過去話になるのよね…
女性は同調しあう生き物だから、よけいだよね…
HSP気質どうしの家族がいる場合や、友人がいる場合、どちらかの一言で、暗い過去の話を共有することがあるかと思います。
「傷をなめあう」というべき、お互い、ああでもなかった、こうすれば良かったとかいう回想場面です。
この記事では、そんな共有しあうこと自体に意味があまりない、ということについて解説していきます。
私の実体験から
私には近い存在で、同じくHSP気質の人がいます。ですが、会話をしている中で、過去の暗い話になることが往々にしてあります。
そしてそんな時は、過去に延々と続く、終わりのないツルをたぐり寄せるような展開になっていきます。
時間的にもそれは長くなり、本当に終わりなき後悔の話になっていくのです…
私はそんな場面を、もう何十回と経験しているように思います。けれど、たいして発展もない、同じ話の繰り返しになるんですよね。
そして、自分のメンタルは、暗い暗い底へと落ちていくのを毎回感じるのでした。
けれど、その場面で終わればいいんです。問題はそのあと、数日続いてしまうこと。それが一番の問題だと思っています。
そして、暗いメンタルにさいなまれながら、数日を送り、またメンタルが上がっていくのをひたすら待つ…
もう私は、そんなことの繰り返しに、「意味がない!」と考えるようになりました。
いえ、「意味がない」と分かっていたはず。けれど、それができないのが、HSP気質の弱いところ。
相手の苦しみを共感して、「慰めてあげたい、また聞くべきだ、話をさえぎってはいけない」と思ってしまうのです。
以下では、そんな私の経験から、もう暗い過去を共有しあうのは意味がない、ということについて、きっぱりと解説していきます。
自分にも言い聞かせるように…
暗い過去の共有は「デメリット」が大きい
暗い過去を共有しあうことのデメリットは、上記の私の実体験からもわかるように、メンタルの悪化が最大のデメリットです。
そして時間、体力もそうですよね。
話を聞くというのは、本当に傾聴する気持ちがないとできません。時間がないからとか、体調が悪いとかでは、ほぼほぼできないことです。
もしくは、かるく聞き流すくらいになるでしょう。
ですので、きちんと共感して話を聞くというのは、それなりの時間と体力を必要とするもの。すなわち、自分の命そのものを削るといっても過言ではないでしょう。
また、暗い過去の話、それも共有したことがあるものなら、自分がふだんは思わないようにしていることに、また舞い戻ることになってしまうのです。
それによって、再度、過去と同じ類似体験をくりかえしてしまう…
それは、辛いことであればあるほど、後悔の念と、現在の自分が過去を忘れようとしていたことへの怒りがわいてきます。
人の話を聞いてるだけなのに、そこへ自分も生々しく参加してしまうはめになるのです。
これはもう、本当にこちらにとっては、いい迷惑に他なりません。
そんなことを言っては、冷たい人間に思われるかもしれませんが、ですが事実、私は共感することを繰り返してきて、毎回疲れ果てていました。
これが迷惑をこうむった、と言わないで何というのでしょう。
ですが当然、そんなそぶりは相手には見せません。今までのことを振り返って、たった今そう思ったのですから。
また、少なくとも私は共感するときには、相手が笑顔を取り戻せるように、一緒にどう考えていくべきかを考えます。
決して、ただ過去の暗い話をねちねちと、話すわけではありません。
ですが、結局その晩も、数日後までも暗い気持ちは続きます。リアルに話したその当日以上の、暗い気持ちで…
暗い過去の共有によるメリットは、ほぼなし
上記のように、過去の暗い話に共感しあうことは、デメリットでしかありません。
メリットは結果的に、ほぼないでしょう。あったとしても、それはその場限りの、はかない論でしかありません。
私は話を聞くとき、相手の苦しみを少しでもやわらげる術を最大限、考え抜きます。そして、相手に伝えます。
相手の話をゆっくり聞いたうえで、ユーモアも時々交えながら。
そして何時間も話したあと、相手は笑顔がうっすらと見え始めます。(そうでない時もありますが。)
私はそこで、よかったと思うのですが、それが、はかないメリットです。
暗い過去で悩んでいる相手にとっては、私のそんな心ばかりの励ましは、たった一時の清涼剤でしかないのです。
その晩、その人は悪夢に悩まされ、そして数日眠れない夜と、暗い日中を過ごすことになります。
いったい私は、何のために話を共有して、励ましたのでしょうか?時間を、体力を、命を使ったのでしょうか?
もう、見るも無残な結果となっていることが、おわかりでしょう。
ですので、私は共有するメリットは、相手にもほぼ一切ないですし、ましてや自分にも、何のメリットもないと感じています。
励ませて良かったというのは、ほぼ一瞬の喜びで消えてしまうので。
メンタルは暗い方向へ引っぱられやすい
人間のメンタルというものは、明るい方向へ行くより、暗い方向へ引っぱられる傾向のほうが強いです。
それは簡単に、できてしまいます。
ですので、できるだけ暗い方向へ引っぱられないように、自覚することが大事ですよね。
とくにHSP気質の人は、とっても繊細で、どんな細かいメッセージも簡単に感じ取ってしまいます。
それを意識して、暗い方向へ行かないような自分なりの護衛術をもつのも、自分を守るうえで大切なんだと思います。
一度落ちるとメンタルの回復に時間がかかる
HPS気質の人は、そうでない人に比べて、メンタルの回復時間も何倍もかかります。私はそう感じています。
数日、いえ1か月に及ぶことだってあり得ます。
それは、その人のメンタルの回復速度にもよりますが、私の知るHSP気質の人は、本当に回復に時間がかかります。
ですので、メンタルを落とさないように、ふだんから保っていく術を獲得すべきだと、常々思うところです。
暗い過去の共有に意味はない
今までの話をまとめると、過去の暗い話を共有することの無意味さがわかるかと思います。
「その場しのぎの励まし」なんて、相手にも真に届かないし、相手に届いたとしても、それを享受できるような状態ではないのです。
もしそれができるのなら、相手は過去の暗い話なんてしないでしょうから。
ですので、相手も含めて、双方ともに共有することの意味はありません。
共有する場面をさける
上記のような無意味な会話、共感を避けるためには、そして自分のメンタルの悪化を防ぐためには、暗い過去の話の参加はやめておきましょう。
相手が話し出したとしても、やんわり話の流れを変えてあげます。
それが、きっと相手のためにもなることだと思います。相手は、話しても何にもならないことを、分かっているのですから。
相手を本当に想うというのは、そういうことだと思います。
何にも言わなくても、心で感じ取ってあげるだけでも、相手は救われるはずです。そう信じましょう。
まとめ
つい、優しく繊細なHSPの人は、相手の話を聞いてあげようとしてしまいます。
それもいいことですが、今回の「暗い過去の共有」に関しては、おすすめしません。
せっかくの、相手を想うからこその行動でも、自分は守りましょう。
そしてそれは、相手を守ることにもなるのです。
- 暗い過去の共有はデメリットが大きい
- 暗い過去の共有によるメリットは、ほぼなし
- メンタルは暗い方向へ引っぱられやすい
- 一度落ちるとメンタルの回復に時間がかかる
- 暗い過去の共有に意味はない
- 共有する場面をさける
少し難しいですが、二人でより沈んでしまっても
意味がありませんからね…
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